日々想うことを、つづります。
 
5月2日

5月のその日から、夏が過ぎ、白露の季節になり、時間は確かに過ぎているのだが、私の中のどこか一部の時間は止まっている。

その日の朝、ずっと一緒に暮らしてきたパートナーの長谷川彰が、彼岸に旅立っていった。いつか来ることとはわかっていても、それは突然に来るもの。

一人になって寂しいでしょうとか、少しは落ち着きましたかとか言われるが、彰がここにはいないとはわかっているのだが、今も一緒にいるような感覚になる。寂しいとか悲しいとかの感情はあまりないように思うのだが、車を運転しているとき、買い物をしているときなどの何気ない日常の中で、不意に涙があふれてくることがあり、少し戸惑う。濃密な時間があったわけでもなく、むしろお互いに淡々と過ごしてきたと思っているのだが、人生の中で、一番長い時間を過ごしてきたと思う相手が突然いなくなると、理性や理屈では説明できない感情が出てくるのかもしれないと、今さらに思う。

 

そして一年が過ぎ、一周忌を済ませたが、まだ一人の時間に慣れていなく、一部に色彩のない部分が残っている。今まではそんなことは全くなかったのだが、我が家の猫が私が仏壇でお線香をあげていると、脇に座るようになった。

 

私には、私の時間がまだ残っているようなので、暫くは私の仕事と私の時間を過ごさなくてはならないようだ。最近やっと彰の声が聞こえてくるようになった、彼岸に行った彼も少し落ち着いたのかもしれない。

 

これから又、ブログを書くことが出来そうである。

 

 

【2023.05.31 Wednesday 13:49】 author : 長谷川 淺美
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すでに春

ブログも掲載せずにすでに冬が過ぎ、桜が散り(我が家のボタン桜は満開)、4月も半ばになってしまいました。それでもまだコロナ禍に翻弄されている状況です。苑とグループホームのメンバーの3回目のワクチン接種は、2月にすでに終えていますが、石岡市内の感染者数もなかなか減っていきません。苑から通勤している人たちは今月も送迎での対応となっています。幼稚園、保育園児の感染から、自宅待機となる職員もまだ出ています。5月のゴールデンウィークを越えたらまた感染者増になるような気がします。

苑利用者、グループホームメンバーのゴールデンウィークの帰省は、今年も見送りとしました。可哀そうですが、致し方ありません。

でも、皆、よく耐えてくれています。

9日に、苑の中庭でカラオケ付きお花見をしました。とても暖かな良いお天気で、桜の花びらが舞う中でのお花見でした。少しは気分が晴れたかな?と思います。

 

先日、県議会事務局の方から、県議会議員の保健福祉委員会の方々、11名の施設見学に関する依頼があり、議会事務局の方が見えました。この時期に(見学日程は5月13日とかの予定)、議員さん11人と事務担当者4人の方々で見学とのご依頼です。半分の人数で2日間に分散しての実施なども提案しましたが、なかなか調整が難しいとのことで、残念ですが、今回の施設見学についてはお断りしました。

本来ならば、すべての方々の施設見学は大歓迎なのですが、私たちは入所者の命を守ることが最優先です。今の時期は多人数での見学はお断りせざるを得ません。事務局の方には、2~3人の議員さんで見学にいらしていただくなら大丈夫ですと、議員さんにお伝えくださいと申し上げました。

 

ここまで感染者を出すことなく、無事に過ぎてきたのですから、もう少し辛抱していきたいと思っています。多分、職員もかなりストレスを抱えているとは思うのですが、皆、毎日交代で消毒に巡回しながら踏ん張ってくれています。

職員にも、利用者にも感謝です。

 

 

【2022.04.20 Wednesday 12:12】 author : 長谷川 淺美
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知事表彰

秋らしい気候になり、朝夕は、涼しいより、肌寒さを感じます。季節は確実に移り変わっていることがわかります。

そんな中で、令和3年度茨城県障害者雇用優良企業等の知事表彰の審査結果についての通知が、障害者就業・生活支援センター宛てに届きました。企業で働く、優良障害者を表彰しますというものです。令和3年度は、審査の結果、5名の知的ハンディキャップのある方が選ばれました。その中の、2名が、しろがね苑出身の方です。お二人とも男性。勤続年数は、17年と、24年。ずっと同じ職場で仕事を続けています。

17年勤続のSさんは当法人のグループホームで暮らしています。24年勤続のIさんはグループホームを経て、かなり前から一人暮らしをしています。

これまで、県の社会福祉大会などで、自立更生者としての表彰は毎年受けてきていましたが、知事表彰はたぶん今回初めてと思います。支援してきた職員もきっと励みとなることと思います。支援者としては自分が行ってきたことの評価ともなるわけですから、うれしいに違いありません。

お二人の表彰は令和2年の1月12日に、県庁で行われます。企業の方は当然同席されるのですが、私たちは同席できるのかどうか、問い合わせたいと思っています。もし、家族は同席しても良いと言うことになれば、残念ながら。Sさんのご両親はすでに亡くなられていて、Iさんのお父様も介護施設にお入りだと聞いていますので、同席はたぶんできないと思います。せめて私たちでその場でおめでとうをしてあげたいと思います。

 

ハンディのある人たちは、自分が主役になることは少ないように思います。表舞台に立つ、ということも少ないように思います。ので、このような晴れやかな経験は、機会がおればさせてあげたいと思っています。それは、本人にとっても大いなる自信につながるでしょうし、多くの人たちにその存在を認めていただいたと言うことにもなります。私たち法人職員としても嬉しいことです。

 

 

 

【2021.10.15 Friday 15:09】 author : 長谷川 淺美
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先日の、私事ですが、について

私事ですが・・で、長谷川愛石さんについてお伝えしましたが、9月14日からの展示がコロナの緊急事態宣言の延期により、歴史博物館が休館となってしまい、10月以降に延期となってしまいました。

ポスターもいただいていたのですが、致し方ありません。

 

 

 

【2021.09.14 Tuesday 11:28】 author : 長谷川 淺美
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私事ですが

9月、芸術の秋、行楽日和の秋、天高く風爽やかな秋ですが、相変わらずのコロナ籠り。鬱々として心楽しめない日々。というところですが、9月14日から、かすみがうら市歴史博物館(そのような施設があることも知らなかった)で、長谷川愛石という、考古学に造詣が深かった人の遺品などの展示会が開催されるそうです。

この人は、長谷川辰之助という、25歳で長谷川家に土浦市の高津というところから養子に入った人で、博物館の学芸員の方から、長谷川愛石の資料があれば見せてほしいとの依頼を受け、7月末ぐらいから数回にわたって色々見に来られていました。庭にあった、石器のようなものも含めて、展示用の資料も何点か待っていかれました。学芸員の方の話だと、考古学に興味のある人なら大抵は愛石のことは知っているでしょうとのこと。

 

私が聞いている、長谷川辰之助(愛石さん)は、墓石に「是我の墓」との銘を残した人、近所の子供たちが石を持ってきて、「おじさんこれ」と見せるとお小遣いをくれていた人、発掘か何かの調査に行くのにお供を何人か連れて行ったり、絵描きさんらしき人などを滞在させていたようだと言うことぐらいで、愛石さんにも、考古学にもあまり関心がなく、他の人から千代田村史に載っているの、貴方の家の人じゃない?などと教えられる程度でしかないのです。

ですが今回、学芸員の方に問われて、一緒に色々調べてみて、几帳面に記録を取っていたこと、それなりに遊び心もあり、村長職にも就いていたようで、地域貢献もしていたことがわかってきました。残された写真を見ると、飄々としてユーモラスな、どこかおとぼけのような表情に見えました。

発掘した土器などは非常に丁寧に絵と文章とで記録していて、発掘場所の地図なども書かれていて、絵心もあった人のようです。それらの記録はとても貴重なのだと、学芸員さんが言われます。

わが家の書院は母屋よりも比較的新しく見えますが、どうやら愛石さん用の部屋だったように思われます。部屋の違い棚の引き戸の絵は愛石さん(雅号は凸津)が描いたもののようで、学芸員さんが喜んで、展示するとのことで持っていかれました。

ですが、長谷川家では彼の評判は芳しくなかったようです。あまり働きもせずに、趣味にうつつを抜かしていて、お金もそれなりに使っていたでしょうから、家人からはあまり良く見られてはいなかったと思われます。愛石さん、奥方には頭が上がらなかったようです。

 

9月14日から10月17日までの間、長谷川愛石展が開かれます。どんな展示になるのか興味が沸きます。10月3日の午後には、我が家を訪ねてこられた学芸員さんが、愛石さんの話をされるそうです。

 

 

 

 

 

 

 

【2021.09.08 Wednesday 12:15】 author : 長谷川 淺美
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8月6日、9日、そして15日

1945年8月6日、広島に人類史上初の原子爆弾が投下された。9日、2つ目の原子爆弾は長崎の地に落とされた。その最も悲惨な犠牲を受けて、8月15日の終戦の日を迎える。

今回のオリンピックに参加していた人たちの中に、広島、長崎の原爆投下について、知る人がどれぐらいいるのだろうか。IOCの会長が広島を訪れてはいるが、形式にすぎないように見える。ならば、オリンピック開催中の6日の朝に、全世界の参加者たちが原爆の日を思い起こして黙とうしてほしかったと思う。それが平和の祭典に相応しいのではないだろうか。ナチスのホロコーストに関しては広く知れ渡り、様々に伝えられているように思うが、広島、長崎についてはどうだろう。

長崎の式典で、92歳の女性が当時のことを語っている。生きて、その人の言葉で伝えていくことはできなくなってきているのだ。時は過ぎていき、記憶は遠のいていつてしまう。だが、記録はしっかりと残っているはずである。広島の資料館もそうだが、多くの作家や詩人たちも、広島、長崎について書いているし、力尽きて倒れた多くの人たちも、証言を残しているし、絵に描いてもいる。

 

原爆について書かれたものを始めて読んだのは、井伏鱒二の「黒い雨」。閃光に焼かれて街をさまよう人たちが黒い雨に打たれ、やがて原爆病で斃れていくその状況を若い女性を通して描いている物語。それから、大江健三郎の「ヒロシマノート」など。

実体験ではなくとも、それらのものから想像することはできる。そこで何が起きていたのか、すくなくとも私たちは知っておくべきだと思う。被害国だからとか、悲惨な出来事だからとかではなく、感傷的ではなく、事実として私たちは知っておくべきだし、それがどのような結果をもたらしたのかについても、視ておく必要があると思うのだ。

 

今もなお、戦闘地域は存在し、多くの人の命が失われている。人はなぜ争わなければならないのだろう。宗教の違い?領土の争い?

様々な理由はあるのだろうが、憎しみは更なる憎悪を生むだけのように思える。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【2021.08.10 Tuesday 15:50】 author : 長谷川 淺美
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食事

入所施設は毎日3食、365日、食事を提供する。年間1,095食である。食事は体を作る基本であり、命の素。そして何より食べることへの楽しみがある。利用者は献立表を見て、今日はお肉だとか、魚か、とか言っている。

苑と銀の笛は同じ業者に調理業務を委託してきた。が、この一年ほどの間にひどく質が落ちてきて、異物混入やら、量の変動やらが頻回にみられてきたため、委託業者を変更することにした。

6月1日、今日から新たな業者に厨房業務を委託することとした。

 

入所施設に暮らす人たちは、自分で食事の内容を決めたり選んだりが出来ない。毎日、毎食、出されたものを食べるほかにないのである。自分で好きなものを調理するとか、今日の夕飯は○○が食べたいからつくつて・・とも言えない。選べないのが通常である。

時々はファミレスや近くの食堂、ラーメン屋さんなどに外食には行っていたが、今はコロナ禍でそれも出来ないので、時々テイクアウトするだけになっている。

せめて苑で提供する食事はおいしいものを・・と思う。なので業者を変えることとした。

 

料理というのはきちんと手順通りに出汁を取るとか、火が通りにくいものから先に調理していくとか、生臭くなりそうなものは湯通しするとかの手順をきちんとすれば大抵のものはおいしく出来上がると思う。高価な材料でなくともそれは可能だと思う。それは家庭でも施設でも同じことだと思えるのだが、なかなかそれが出来ていなかったようで、我慢も限界になったので、業者変更に至った。

銀の笛も昼食の一食だけだが、温かいものは暖かく、冷たいものは冷たく提供できるように厨房機器も整えたはずであったが、できていなかった。もしかしたら、施設の昼食がとても大事な食事になっている人もいるかもしれないのである。最善のものを提供したい。

もちろん材料費等の制約はあるが、レストランの料理でなく家庭料理である。食べる人の「おいしかった」を聞くために、「ごちそうさま」の笑顔に会うために愛情込めて調理してほしい。

苑の利用者は、おいしいときは「おいしかったです」と言うが、まずいときには「まずかったです」とは決して言わない。

 

今日の昼食は、女子利用者から卵がトロっとしていでおいしいとの声が聞かれた。今日はオムライス。

 

 

 

【2021.06.01 Tuesday 17:14】 author : 長谷川 淺美
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コロナワクチン

一年中で一番過ごしやすい季節ともいえる5月。でも今年は早や梅雨入りの様相。今日も雨・・・。

21日、今日から三回に分けて、しろがね苑利用者と職員、グループホーム居住者と世話人のコロナワクチン接種が開始された。今日21日は60名。25日、28日も同数の人たちが接種を受ける予定。ファイザー社製のワクチンである。接種後に30分の待機時間を設けたが、アナフィラキシーなどの症状は全く見られずに一安心。が、念のためグループホームの夜間の見回り、アクシデントが起きた時の対処等に備えることとした。

三週間後の二度目の接種が完了すれば、コロナ感染予防の一つのハードルはクリアできると思う。やっと辿り着いたという感じである。苑の利用者も皆よく缶詰め状態に耐えてくれている。職員もこれまでに二回、唾液による抗体検査を実施したが何れも問題なしの状態である。が、茨城でも感染経路不明の感染者が増えている状態で、まだまだ要警戒ではある。

 

そんな中で、今年の年明けに、グループホームを出て一人暮らしをしたいとの希望を受けていたU・Aさん、お部屋が見つかって、今月契約を済ませてお引越しをすることになった。oneLDKのアパートで、職場までは3キロの距離。すでに電気製品等は手配済み。本人としては、お料理がしたいとのことで、調理スペースも十分なところ。

U・Aさんはおばあちゃんに育てられたので、介護の仕事を希望していて、介護の初任者研修を経て、お年寄りのグループホームで介護の仕事についている。職場でお友達も出来ているようで、すっかり大人の女性である。が、結婚願望はないのだとか。

 

ともあれ、一人暮らし!! 満喫を!!

 

 

 

 

 

 

 

【2021.05.21 Friday 16:09】 author : 長谷川 淺美
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報酬改定

春は名のみの風の寒さや。梅は満開、茨城県の緊急事態宣言も解除になり、偕楽園の梅まつりも開催されるよう。

3年ごとの報酬改定の内容がほぼ固まってきた。令和3年度の障害者福祉サービスの改定率は+0.56%、9月末までのコロナ対応の特例としての、+0,05%を含んだもの。基本報酬に+0,01%上乗せとの説明。

就労系の報酬に関しては大幅に変わってきている。A型は基本報酬の算定に関して、スコア方式を取り入れる。労働時間やきちんとした生産活動がなされているか、職員のキャリアアップを図る仕組みがあるか、地域との連携による商品開発や、働く場の確保など地域との連携が図られているかなどの項目を点数化し、200点満点での評価を行うもの。

B型は工賃月額評価の7段階が8段階に変わり、これまで5千円未満が最低基準だが、1万円未満になり、566単位/日となるようだ.加えて新たな評価基準として地域共同加算(就労や生産活動で地域と協働した取り組みの有無等)について新たな加算を付けると言うものの新設。加えてピアサポートによる支援の実施についても評価し、基本報酬に上乗せする構図である。

就労移行、定着についても、移行実績に応じて基本報酬で評価、定着支援に関しても基本報酬を見直し、新たに、定着支援連携促進加算、これは関係機関等とのケース会議などを実施した場合に加算されるもので、579単位/回。ただし年4回まで、が新設される。

その他にも医療連携体制加算の見直し、職員の処遇改善加算(配分に関する緩和)の見直しなども盛り込まれており、かなりの部分で改定、見直しが行われるようだ。

毎年3月に行われる日本知的福祉協会の部会・協議会において、厚労省の担当者から行政説明として様々な制度、施策の情報が提示されるが、今年は集合では開催されずに、WEBで3月4日の午後に実施される予定。そこで改定の詳細が説明されると思われる。

 

今回の改定では、就労系の報酬見直しが多くみられ、コロナの影響も加味されていて、平均工賃算定等についても過、過去2年間にさかのぼってどちらか高い方の選択が可となっている。

 

県の非常事態宣言は解除されたとは言え、まだまだ警戒はつついており、介護施設などでのクラスターなどもみられている状況である。報酬アップが果たしてどれだけの効果を生んでくれるのだろうか。ともあれ、日々の感染予防には一段と注意喚起が必要と思う。

 

アグレステはずっと休業していたが、今週の金曜日。2月26日から昼営業を開始する。是非、来店を。予約も歓迎。

 

 

【2021.02.24 Wednesday 17:04】 author : 長谷川 淺美
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立春

昨日は節分。百四十何年かぶりの2月2日の節分だとか。そして今日は立春。旧暦で言うお正月。今はやっていないが、母が健在だった頃には2月の小正月には「ならせ餅」と言って、木の枝に紅白のお餅を花のように飾って、(枯れ木に生るのでならせ餅?かもしれない)その木を大黒柱に括り付けて旧正月を祝っていた。木に飾られたお餅が梅の花のように見えて、春が来るなー、という感じがするのである。そして立春は農作業の始まりを告げるものでもあった。

 

今年の2月3日は、コロナウィルス禍が始まってちょうど一年目。去年の2月3日横浜港にダイヤモンド・プリンセス号が入港した時から

新型コロナウィルスも日本に入ってきたのだった。

一年間、わが法人施設の利用者、職員、関係する人たちは幸いにこれまでは罹患せずに凌いでこられた。が、いまだ、緊急事態宣言は続いており、これからも緊張は続いて行く。

 

去年のクリスマスイブの日に、U・Aさんから一人暮らしがしたいと希望を受ける。Uさんは現在はグループホームで暮らしているが、ホームの中で、ミニ一人暮らしのような形態で、仕事がお休みの時には食事を自分で作ったり、お小遣いの管理も自分で行うなど、一人暮らしに移行するための練習をしてきている。グループホーム担当の職員からもそろそろの時期だと聞いていた。もしかしたら好きな人がいて、そのための一人暮らし?と思い、聴いてみると、お付き合いしている人はいる、同じ職場の人、でも、相手の人も私も、結婚願望はないので、結婚はしない、との返事だった。とてもすっきりにこやかな返答である。相手はもしかして…と思っていたら、顔に出たのかもしれない、独身です! の答え。

ワンルームのアパートでいいとのこと。場所も、前はいろいろ考えたのだけれど、今のグループホームの近くでよいとのこと。アパート探し一人でする? それは無理と思うので探してほしいとのこと。4月ごろまでに引っ越しできるようにしようと言うことになったのだが、年明けに茨城県では、県の基準でコロナの感染状況がステー4になって緊急事態宣言が出てしまい、アパート探しがしばしお預け状態である。その間も、一人暮らしのトレーニングとして、一か月分のお給料を自分で管理できるようにやってみることになった。今住んでいるグループホームの費用も自分で支払うことになる。

Uさんは以前からお小遣いを少しづつ貯金してほしいものを買ったり、職場のお友達とコンサートに行ったりしているので、あまり心配はしていないが、グループホームのサテライト型などの利用ではなく、完全に独立した暮らし方をしたいとの希望なので、お金のことも任せてみることになった。

 

U・Aさんが18歳でしろがね苑に来て、就職して、グループホームに移って、十数年が経ち、Uさんも30歳を超えた年齢になり、すっかり大人の女性である。

 

 

 

 

 

 

 

【2021.02.03 Wednesday 12:07】 author : 長谷川 淺美
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