5月2日 |
5月のその日から、夏が過ぎ、白露の季節になり、時間は確かに過ぎているのだが、私の中のどこか一部の時間は止まっている。 その日の朝、ずっと一緒に暮らしてきたパートナーの長谷川彰が、彼岸に旅立っていった。いつか来ることとはわかっていても、それは突然に来るもの。 一人になって寂しいでしょうとか、少しは落ち着きましたかとか言われるが、彰がここにはいないとはわかっているのだが、今も一緒にいるような感覚になる。寂しいとか悲しいとかの感情はあまりないように思うのだが、車を運転しているとき、買い物をしているときなどの何気ない日常の中で、不意に涙があふれてくることがあり、少し戸惑う。濃密な時間があったわけでもなく、むしろお互いに淡々と過ごしてきたと思っているのだが、人生の中で、一番長い時間を過ごしてきたと思う相手が突然いなくなると、理性や理屈では説明できない感情が出てくるのかもしれないと、今さらに思う。
そして一年が過ぎ、一周忌を済ませたが、まだ一人の時間に慣れていなく、一部に色彩のない部分が残っている。今まではそんなことは全くなかったのだが、我が家の猫が私が仏壇でお線香をあげていると、脇に座るようになった。
私には、私の時間がまだ残っているようなので、暫くは私の仕事と私の時間を過ごさなくてはならないようだ。最近やっと彰の声が聞こえてくるようになった、彼岸に行った彼も少し落ち着いたのかもしれない。
これから又、ブログを書くことが出来そうである。
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