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ここしかないと思って

Kさん、知的ハンディキャップと小児まひの後遺症からの身体的ハンディも持たれている、いわゆる重度重複のハンディを持つ方。30代でしろがね苑に入り、その後就職。グループホームに住んで、ホームから片道5〜6キロほどの道のりを電動自転車で通っているのだか、今年の雪の日に転倒してしまってから、職場でも躓いたり、転んだりが出始めて、足の痛みも出てきてしまった。

Kさんと相談の結果、段差のないグループホームに移り、仕事も退職する方向で進めようということになった。

職場を休んで一週間後に、職場の上司の方に、退職したい旨を伝えた。Kさん本人も、自転車通勤が出来ないこと、職場の人たちに迷惑をかけたくないこと等を話している。

職場の上司の方からは、毎日でなくとも、週2日でも3日でも来てほしいと言う答えが返ってきた。そして、Kさんの持ち場に人を配置して、負担が少なくなるようにしたこと、もし移動や歩行に不安があるなら、座って行う仕事をしてもらえばよいことなどが提案された。Kさん本人もその言葉を聞いて、それまでは気力も少し落ちていたように見えたのだか、心なしか元気になったように見えたので、通勤の方法を考えてみて、返事をすることとして帰ってきた。

 

その後、支援の実施機関や職員。就業支援ワーカー等と協議するが、通勤には移動支援は使えず、仮に職員が送迎できたとして、週3日の短時間勤務に移ってしまうと、実際に退職したときの失業手当等に大きく差が出てしまう。Kさんはこの事業所に22年間務めていて、年齢は57歳になる。定年まで継続できるかどうかも少し危うい。

そこで、いったん退職して、失業手当を少しいただきながら、グループホームから継続B型事業所に通い、週3日は施設外就労としてこれまでの職場で仕事をさせていただく、という案をKさんの職場の方に提示させていただいた。

Kさんは、難しいことは良く解らないので、私に任せたいとのこと、自分としてはここしかないと思って努めてきたこと、週3日程度なら続けて働きたいことなどの意思表示があった。

それが今週の月曜日のこと。その後職場の方から、もう一度仕事の仕方や施設外就労の仕組み等について話を聞きたいとの連絡をいただき、金曜日の午後、もう一度打ち合わせることになった。

 

もしかしたら、企業さんとすれば、退職ではなく雇用を継続したいご意向なのかもしれない。退職では、これまでの雇用率がカウントできなくなるのだから。とも思ったりする。

 

地域によっては、仕事はあるが職場までの交通手段がない場合が多々ある。移動支援は通学の使用は不可とされているが、個々の実態や環境によっては、一律ではなく特例を認めてほしいと思うところである。

 

この企業さんは障害者雇用は拒否していたところだった。強引にトップダウンで頼み込んでKさんが入った経緯があるが、外部からの評価(障害者雇用をきちんと実施している良い企業である)は予想外に高かったようである。

 

【2018.04.19 Thursday 15:13】 author : 長谷川 淺美
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